尾鷲と三五キロほど先の熊野市の間は、多気側からの紀勢車線、和歌山側からの紀勢西線と、両線でそれぞれに敷設が進められてきた線路が、最後まで繋がらなかった区間で、全通は戦後も昭和三〇年代のことである。峻嶮な紀伊山地がそのまま熊野灘に落ち込むかのような断崖の海岸線が続くうえに、岬と入江が楓の葉の形みたいに複雑に入り組んでいるという難所ゆえ、後回しにされてきたのであった。尾鷲の次の大曽田浦からトンネルの連続となった。長い漆黒の闇を抜けると、山中に深く切れ込んだ小さな入江を囲む集落があり、駅に着く。駅を出ると、また長いトンネルに入る。その繰り返しである。なかには、大昔の久鬼(くき)水軍という、恐ろしげな名前の海賊の根拠地だった集落もあるという。なるほど、海賊が潜むには、実に好都合な地勢のようだ。海をじっくり眺めてみたくなったので、新鹿という駅で下車した。
[参考サイトのご紹介]
つるや吉祥亭・本館 - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad310359/
アパホテル<金沢中央> - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad323565/
佐世保ワシントンホテル - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad303102/
メルパルクTOKYO - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad315481/
庄川温泉風流味道座敷ゆめつづり - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad346176/